Long Story(SFC)-長い話-

そんなわけで長いお付き合いありがとうございました。『border=0』完結です。

オフラインで出した『Ouroboros.-SFC-』から始まったこの物語をここまで書けて悔いないです本当。

 

そもそもはこの物語は『Ouroboros.-SFC-』がやはり本編です。『border=0』でわかりにくかった事情は、すべてリナサイドで語っています。このガウリイサイド連載はある意味番外編。

オフラインで発行したこの話、リナ視点ではどうしても描けないのが『リナが（本人は自覚ないが）、ガウリイが未来を拒むたびに消えかかる。ガウリイ慌て葛藤する』でした。

このシーンを書きたかったなあ、というのと、あと話の展開上どうしても『ガウリイが二股かける昼ドラ本らしい』という誤解をされ、『Ouroboros.-SFC-』を手に取れない層がいるとわかったのがネット連載しようと思ったきっかけです。

金銭絡まないネット文で、違うということを主張しておこうと。何度も『タイムスリップものなんだよ』言いたいと思っては、既に『Ouroboros.-SFC-』読んだ方々に「この話はネタバレ最初からしてはならない、しない方がいいよ」と止められ、それに支えられてここまでやってきました。

とりあえずやるだけのことはやったなって感じです。これでもまだ誤解して読めないとごねられたらもー知らない（爆）

 

ガウリイ視点のみで長編書くっていうのは初でした。おかげでリナなら説明してくれるところをとにかくガウリイは説明しない。というかできない。

なのにリナ可愛いなあってリナに対してのことだけはやたら語る。えろシーンとか、一応表サイト文なんで控えたんですよがんばって。表現。なのにリナ視点より詳細に語りたがるこの男（爆）

ただかないろよりみの書くガウリナって比較的リナガウであって、ガウリイの気持ちが見えないというか、リナがとにかくガウリイ大好きって話ばっかりだったんですよね。今まで。

それが今回、初めて、「あたしのガウリイってリナに本当惚れてるな大好きすぎるな」と認識しました書いてて。こんなにリナのことしか考えてないガウリイになるとは思わなかった。

ストーリー展開説明をあんまり語ってくれないタイプなのでもう何度も何度も泣きそうになりましたが、リナに関することは頑張って把握しようとしてくれてるってしたらがしがし書けた。本当この連載いろいろ新しい自分の中の隠れてたガウリイ像が見えました。最愛文章は断然『Ouroboros.-SFC-』の方ですが、こちらも大事な作品となりました。

 

『Ouroboros.-SFC-』では、ガウリイの思考が見えず、それは想像の余地におまかせします、と書きました。

『border=0』では、その逆にリナの思考は、想像の余地におまかせいたします。書いちゃったのもわりとあるけど。

そして両方に共通する謎は最後の戦いで『もう一人のリナ』がとった行動とその意図です。

これだけはもちろんちゃんとかないろ内では答えはありますが謎のままとさせていただきます。たぶん幾通りも答えはあると思う。

 

『border=0』のタイトル由来は、『Ouroboros.-SFC-』のように円環をイメージできるようにOか０か○か、どれかを使ったものにしたかったのと、文章中にガウリイが言った、『見えないテーブル』です。

ＨＰを作ってる方ならわかるかと思われるテーブルタグというので、線というか枠を消す記号（というかプログラム？）です。

こういう枠がborderというのを=0に指定すると見えなくなります。

まあでもわかんないよなあってことで、『一線を越えるタイミングがわからない、ゼロの線はどこだ』みたいなそんな意味もこめてます。

始まりとかそんな意味もね。

 

えーと現在『Ouroboros.-SFC-』は完売していますが、一応近日なんとか、金額・装丁を若干改めましてごく少量再販を予定しております。

『border=0』しかまだ読んでない方で、興味ありましたらその際にはよろしくお願いいたします。ストーリー構成はそちらのがきちんとしてるしきちんとリナが説明してます（笑）

 

それでは本当にありがとうございました！

『Ouroboros.-SFC-』『border=0』どちらも読んだ方にも、片方しか読んでない人にも、何かしら心に残る（もちろんいい意味で）ものでありますように。