いばらみち裏解説。



 

■いばらみち■


そんなわけで裏話をかないろが現在語れる範囲で。

かないろはくっついたガウリナ・四六時中一緒にいるガウリナを書くとなぜかそれによりゆがみが生じて破綻していく話になってしまうことが多いです。
私自身べたべたした恋愛が好きでないのと、何よりもリナは恋愛に夢を見ていてガウリイは結婚に夢を見ているひとだと思っているから。
もともとその辺で違いがあって、それをどちらかがうまーく譲歩したりしていくのがこのカップルにとってよいんだと思うんですよ。原作以上の関係になるなら。
しかしだからといって夢のない話ばっかり書き続けるのもなあ・・・、というところで発想の転換しました。
わざと本人たちが承知で離してみたらどーなるかな、と。夢のある話になるんじゃないかなと。
一度ぐりからの中で『支路』でもちょっとやったんですけどね。

でも離れちゃうとコッコの『強く儚い者たち』みたいに、心が変わっていっちゃうかもな・・・と思ってたのですが、カラリスに話してその話を形にするにあたって、ガウリナはそれまで培ったものの強さでなんとか乗り越えられるだろうという展開にいきました。
かないろ個人誌でやっていたら、最後のシーン(初めて会ったところで再会、はどんな展開にしろ最初から頭にあった)はガウリナそれぞれが別の相手を連れて再会、になっていたかもしれません。
それはそれでかないろはふたりが笑んでいればハッピーエンド、としたと思うんで。
ただやったら間違いなくみんなにはひかれただろうな(爆)てか夢ないってそれじゃあ結局!!(ある意味本末転倒になるところだった)

遠距離恋愛の醍醐味は顔が見えない不安の中でも声だけのときたまとれる連絡だよね!てことでレグルス盤改良。
話を書く前にファンクラブの神坂先生への質問を利用してレグルス盤の詳細を聞いたら『使い捨てではないが何回も使えるものではない、距離は1キロがせいぜい』との先生の回答で、うわあどうしようと思ったんですが結局レグルス盤にこだわりました。
あとは魔道士協会のビジョンセンター(だっけ?)とか伝書鳩とかそんな方法しかないし、あの世界で遠くで連絡。
となると一番都合がいいのがそれだったんで。でも逆にそんなレグルス盤にしたおかげで『あくまで実験品、新鮮で驚き・不確定要素がある』という方向に持っていけてよかったー。

『いばらみち』のタイトルは実はかないろ個人誌『鬼灯中毒』の仮タイトルでした。結局『鬼灯中毒』になったんだけど。
でもこのタイトルいつか使いたいなー、誰かに使われないうちに(注:使わないよ誰もという突っ込みはなしの方向で)と思っていたのと、全体的にリナが薔薇の中走っている姿をなんとなく想像できたので。おおいい感じだ、と。
中の詩が意味を物語ってますな。(詩に関してはかないろが全部書きました)

詩は本当は68Pには入らないはずだったんですが、ページ数の数え間違いにより入稿ぎりぎりになってつけたされました(爆)構想10分。よくやった私。
なのでほかの詩とのバランスに違和感を感じられたらすみませんな感じです。でも他のページの詩もあんまし構想時間なかったりするんだな。
書きたいテーマが決まってる時の詩執筆は本当一発瞬間勝負です。

今後のことを考えてこれ以上のネタバレとか補足はしません。気になる方は感想とかいろいろカラリス宛に送ってやってください。ゼルがいないよーとお嘆きの方も!(笑)
でもガウ・リナ・アメときたらゼルが必ずいると思っちゃあいけないよ(原作5巻とかも前半この3人なわけだし)。
個人的にはリナコ話が削られたのが無念ー(でも入れようがなかったんだよね)
あ、あと誰がどこ書いてるかも今時点では秘密のままで。
とりあえず5章がかないろなのは周知の事実です(爆)他の章わかった方はそれこそ拍手ボタンとかで報告してくれると嬉しいかも。

装丁は写真を使うというどきどきものを実現。友人島野理緒よりインクジェットではうまくでないときいて、キンコーズでレーザー出力しました。うまくいってよかった。
背に文字もはじめてだしね!バーコードとか似非商業本です。かないろの趣味です。
ISBNならぬCLBNは、CALALES Book Numberの略です。よくみると語呂合わせの数字(爆)
奥付とか凝りましたよ。自分の仕事柄細かくやりたかったので。でもバーコードは赤インクでは機械で認識できないんだよ(確か)

本文は印刷所のコピー印刷、ってやつなんですが、まあまあですね。一部すれてるところもありますが。でもそれは半分くらいかないろがインクジェットで出力したせいでした。
レーザーでやりたかったんだけどキンコーズA5出力やってなかったしね・・・(原本サイズで入稿しなければならなかったので)。
それともマット紙のせいなのかしら。今回表紙はマットコートにマットPPかけて、本文マット紙とマット尽くめなんですよ。
もしアナザー本でるならば今回とおんなじ感じで出したいかも小部数で。文庫にしたらという島野理緒氏のオススメもあるんだけど(笑)
ちんまい感じが次はいいなあ(編集する側の希望を書いとく)。

書けなかった部分はいっぱいあるけれど夢のあるガウリナ(『ねむ』とは違ったの)が書けて幸せでした。ガウリナにもランツリナにもどれにも萌えるよ!(笑)
本来のかないろらしい話、だと思います。合同誌のほうが素直にそうなれる確率高いみたい。




ちなみにおまけちらしの表紙のスペル間違ってます。正確にはleafsでなくleaf's。ごめん。カンマ抜けた。(leavesではとりあえずないです)